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洋画レビュー ア行
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・I am Sam アイ・アム・サム (2001年 アメリカ 133分) 56点
・アイデンティティー (2003年 アメリカ 90分) 69点 (嫁の評価75点)
・アイ,ロボット (2004年 アメリカ 115分) 62点
・硫黄島からの手紙 (2006年 アメリカ 140分) 46点 (嫁の評価75点)
E.T. (1982年 アメリカ 115分)
63点
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(あらすじ)
森の中に静かに降り立つ異星の船から現れる宇宙人たち。だが彼らの地球植物の調査は人間たちの追跡によって中断される。宇宙船は急いで空に舞い上がるが一人の異星人が取り残されていた。森林にほど近い郊外に住む少年エリオットは裏庭でその異星人と遭遇、彼をかくまう事にする。兄と妹を巻き込んで、ETと名付けられたその異星人との交流が始まったが、ETの存在を知っているのはエリオットたちだけではなかった……。
(レビュー)
この作品はオイラがちゃんとした映画館で見たおそらく最初の映画だ。この頃は当然CGなんぞ発達しておらずET自体もウルトラマンとかと同じで被り物で、もし今のフルCGのハイクォリティー映画やゲームに慣れているちょっと冷めた子供が見れば、当然チープな映像と印象を受けるかもしれない。そういった意味で斜めから映画を見てしまう人にはお勧めしない。肝心の内容についてだが、子供向けだけあって純粋な悪は登場しない。いつもなら地球を攻撃してきそうなエイリアン達も調査目的だけあって、この作品ではおとなしく、かえって地球人たちのほうが野蛮人そのもに映ってしまう。子供が活躍するの子供ための映画だけれど、そこはスピルバーグ監督、このどちらかと言えば単純なストーリーをどこか懐の深さを感じさせる作品に仕上げている。ただオイラは当時から性根が曲がっていたのか、"フツー"て印象だったのを付け加えておこう。今でも最前線で活躍するドリュー・バリモアがこの作品で世に出たことでも有名だ。
。(2007年7月30日)
(キーワード)宇宙人 友情 ファンタジー
(後味)宇宙人とのおとぎ話
(対象)6歳〜35歳 性根の曲がっていない子供か子供のいる家族向け
(ストーリー)★★★☆☆
(エンターテイメント)★★★☆☆
(再見度)★★★☆☆
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頭文字[イニシャル]D THE MOVIE
(2005年 香港/中国 109分) 35点
イルマーレ
(2001年 韓国 97分)
52点
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(あらすじ)
99年12月。“イルマーレ(海)”と名付けられた海辺の一軒家。この家から引っ越していくひとりの女性が郵便受けに手紙を置いていく。それは、新たな住人に宛てたものだったが、その手紙はなぜか2年前である97年現在そこに住んでいる青年の許に届いたのだった……。
(レビュー)
キアヌ・リーブスとサンドラ・ブロックの共演で2006年にリメイクされた同名作品(まだ見てない)の元ネタにあたるこの作品、同じタイトルかと思ったら実はアメリカ版のほうの原題は「THE LAKE HOUSE」。さすがに同じタイトルはハリウッドのプライドが許さなかったのだろうか、逆にそっけないタイトルはアメリカらしいといったところか。さて原作ともいえるこの韓国版だが、あの「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョン(作品もこの子もオイラのお気に入り)がヒロインを演じてるというので期待していたものの、ラブストーリーにはなかなか手が伸びにくく、見る機会がないまま現在まで至っっていた。この度やっとこさ鑑賞の機会を得ることが出来たのだが、リメイクも果たし、大はずしも無いだろうと安心と大きな期待を持ってこの作品に挑んだものの、正直言って感想は微妙の一言。いわゆる純粋なラブストーリー(ラブファンタジー)なんだけど、お世辞にも主演二人が美男美女ともいえない微妙な顔しているため、劇中にでてくる綺麗な風景や物語のもつ淡い雰囲気が、返って登場人物の花の無さを際立たせている。(それでもチョン・ジヒョンは好きだけど・・・)またクリスマスのシーンや料理を作ってパスタを作って食べるシーンなど、いろんなところでお洒落な雰囲気を出そうとしているのだが、どこか20年前の日本のトレンディードラマ的な演出が返って痛々しくてちっともお洒落じゃない。ヒロインの職業もなんかよく分からない人形劇の声優だし、その友人もマンガ喫茶の店長ときている。どうせならもうちょっとマシな設定があったんじゃないだろうか、この辺の監督の狙いが全く分からない。また、ヒロインの失恋の理由やその彼女と文通する男が大学を休学している理由など、中盤まで全く明らかにされないため、なかなか感情移入しにくい。せめてヒロインの失恋の様子は序盤でハッキリさせるべきだったんじゃないだろうか。物語のアイデアと所々見せる風景の美しさに目を引く部分はあるものの、残念ながら演出や設定面が弱いため雰囲気だけの映画で終わっている。これだけ突っ込みどころが満載の内容ならハリウッドじゃなくてもリメイクしようと思うのは間違いないだろう。これじゃベタなおばちゃんが好きな韓国ドラマと変わらない。(2007年8月21日)
(キーワード)ラブファンタジー 家 郵便ポスト(後味)雰囲気はいいものの・・・
(対象)22歳〜45歳 ラブストーリー好き 女性向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★☆☆☆ (再見度)★★☆☆☆
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インファナル・アフェア(2002年 香港 102分)
→公式サイト
98点 (嫁の評価88点)
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2年ほど前深夜のテレビで見た後、DVDでも鑑賞。まずこの映画を香港映画だと思って舐めて見てたら見事に裏切られた。カンフーもアクションもこの映画には無いけど、香港にいやアジアにこんな映画があったのか!?と驚かされた。ストーリーは警察とマフィアがお互いにスパイを送り込むという極めて簡単に見える内容だけど、序盤から中盤にかけての小道具をうまく使った緊張感の演出、中盤でのアンディー・ラウ演じる警察(マフィアのスパイ)の心理面での変化とトニー・レオン演じるマフィア(警察のスパイ)の苦悩を描き出す精神面での演出、そして衝撃のラストへと、とにかく最後までこちらに息をさせてくれない。トニー・レオンの醸し出す渋みと、アンディ・ラウの放つ独特の妖しい匂いもこの映画の一つの魅力になっている。(二人の上司役など脇役陣も秀逸)またアジア、特に香港という町が独特に生み出す雰囲気も、この映画のタイトルも含めて絶妙にマッチングしていた。そういう意味で香港でなければ逆に成立しない映画かもしれない。この作品のリメイク作品「ディパーテッド」はアメリカを舞台としているんだろうけど(実はまだ見てない)果たしてどこまでこの映画の後ろに潜む無常観を描ききれてるかが心配。この映画の大ファンであるがためにオイラは正直見たくないのが本音。(2007年5月12日)
(嫁2行レビュー)
w( ̄△ ̄;)wおおっ!おもしろい
トニー・レオンかっこいいね
(キーワード)警察、マフィア、頭脳戦、仏教 (後味)切ない 悲しい 無常観
(対象)22歳〜50歳 どちらかといえば男性向き
(ストーリー)★★★★★ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★★★
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インファナル・アフェアU/無間序曲(2003年 香港 119分)
→公式サイト
68点 (嫁の評価65点)
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(あらすじ)
『インファナル・アフェア』のエピソード0。若き日のヤンとラウの物語。前作同様ウォン警部を演じるアンソニー・ウォンと、マフィアのボス、サム役のエリック・ツァンも物語の鍵を握る。
(レビュー)
ちょっと前にDVDにて鑑賞。わかりやすいストーリー。そんなに深く考えずに見ても大丈夫なので、1よりは話に入り込みやすい。とりあえずコレを最初に見ても物語としては楽しめる。でも個人的には1が衝撃的だっただけに、あくまでオマケとしてこの物語と3は楽しむのがベストだろう。内容としては前作ほどの緊張感や、映像から伝わる香港の乾いた雰囲気が薄かっただけに物語としては多少薄味だった印象がある。悪い言い方をすれば香港の人が作ったよくできたVシネマと言ってもいいかもしれないが、逆に1を楽しめなかった人は意外とこっちのほうがすんなり入れるかもしれない。ところで最近のメイク技術はすごい。アンソニーウォンとエリックツァン二人とも何気に若がえってる。すげぇなぁと思いつつ変な部分で笑えた。トニー・レオンは渋くてカッコいいけど、もう少し顔の似た俳優はいなかったのかな?いくらなんでも老け過ぎ(変わり過ぎ)でしょ。(2007年6月2日)
(嫁2行レビュー)
う〜ん 普通(´△`)
トニー・レオンの若い頃に無理があるような・・・
(キーワード)警察、マフィア、ヤングタイムストーリー (後味)分かりやすい
(対象)18歳〜40歳 どちらかといえば男性向き
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★★★☆☆
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インファナル・アフェアV/ 終極無間(2003年 香港 118分)
→公式サイト
75点 (嫁の評価70点)
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(あらすじ)
警官として生きること選んだラウ(アンディ・ラウ)は、警察内に残る潜入マフィアたちを始末してきた。だが、大物密輸商人シェン(チェン・ダオミン)とエリート警官ヨン(レオン・ライ)がラウの前に立ちはだかる。
(レビュー)
Uと同時期にDVDにて鑑賞。シリーズ最終作となる今作品。Uが割とどんでん返しもなく(Tに対するプロローグだったため当然ではあるが)平たいストーリだったのに比べ、Tの系譜を引き継いで緊張感を持たされる内容となっている。ラウ(アンディ・ラウ)の内面を中心に物語が進み、時間軸も前後したりして当然一見の客には不親切で全くもって分かりにくくなっている。でも、コレでいいんだと思う。Uをやってしまった以上、この作品を作らなければいけなかったのは当然の義務だった。この作品そのものはTを見てしまった今となっては平凡な部類。しかしシリーズ(おまけ)最終作としてはファンも納得のフィナーレではないないだろうか。でもトニーレオンファンにはちょっと物足りない内容だったかな。(2007年6月7日)
(嫁2行レビュー)
時間軸がわかりにくい
無理やり作ったカンジですね( ̄− ̄)
(キーワード)警察、マフィア、精神 (後味)ああ無常
(対象)25歳〜50歳 男性向き Tのファン向き
(ストーリー)★★★★☆ (エンターテイメント)★★☆☆☆ (再見度)★★★★☆
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Vフォー・ヴェンデッタ
(2005年 イギリス/ドイツ 132分)
95点 (嫁の評価83点)
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(あらすじ)
第3次世界大戦後、ファシズム国家と化したイギリスで、夜の街で秘密警察に捕まったイヴィー(ナタリー・ポートマン)は、仮面の男“V”(ヒューゴ・ウィービング)に救われる。国を憎み、恐怖政治を憂う“V”は、国民を暴君の手から解放する野望をイヴィーに打ち明ける……。
(レビュー)
DVDにて鑑賞。正体不明の仮面の男“V”が国家に立ち向かう近未来物で「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟が製作と脚本を手掛け、“V”をエージェント・スミスを演じたヒューゴ・ウィービングが演じる。ここまでの説明だとやはり誰もがあの「マトリックス」の斬新さとアクションを想像し期待してしまうが、残念ながらアクションシーンは最低限に抑えられており、想像以上の落ち着いた映画の雰囲気に多くの人が面食らってしまうだろう。映像そのものは赤と黒を基調としていて中々スタイリッシュで「マトリックス」の匂いを感じさせてくれる。しかしながらセリフやストーリー展開などはファシズムなど、明らかに第2次世界大戦下のナチスなどを確信犯的なベースにして書かれており(原作が古いためにこの辺はしかたない)政治色の強い内容となっているため、「マトリックス」でのいい意味での軽さを期待したファンは一気に物語からはじかれてしまう。この辺で好き嫌いが別れてしまうかもしれない。前半部での脚本のタネのまきかたはおどろきさえ感じるほど見事で、後半部分でのその刈り取り方には唖然!!映画ファンなら絶対見逃してはいけない作品だろう。ところでこの作品の絶賛派は、Vの正体が分かった口だろうか。オイラは嫁に言われて納得&ビックリしたが、その正体を知れば、この映画の退屈派の評価も反転してしまうだろう。“V”の中身はヒューゴ・ウィービングが演じていたが、ストーリー上の正体はおそらく(以下ネタバレ 知りたい方は選択して反転させて下さい)イヴィーが読んだ手紙の主、つまりあのレズビアンの女性。あの女性が“V”だとすると、あの手紙のエピソードやイヴィーが出て行ったときの仮面を投げつけたシーン、バラで自分自身を飾って弔って(決別)しているシーンもつながり、すべてが意味のあるシーンとなる。人体実験は反応速度だけではなく体格や声まで変えたという設定だったんじゃないだろうか(全部オイラたち夫婦の想像ですが)でもこれは嫁に言われるまでオイラは気付かず、映画の雰囲気だけで評価するところだった。(アブナイアブナイ)脚本に一切の無駄なし、ウォシャウスキー兄弟おみごと!!
(2007年6月17日)
(嫁2行レビュー)
この映像スキです(*'ー'*)ふふっ♪
内容もいろいろ深読みしたりして楽しかったです
(キーワード)革命 復讐(後味)スタイリッシュ&秀逸な脚本 Vの正体にビックリ
(対象)25歳〜60歳 政治好き、B級好き向き
(ストーリー)★★★★★ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★★★
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宇宙戦争(2005年 アメリカ 114分)
65点 (嫁の評価55点)
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(あらすじ)
アメリカのある町である日のこと、突然、稲光が何度も地上にまで達するという異変が起きていた。レイ(トム・クルーズ)は、黙って外出した息子のロビー(ジャスティン・チャットウィン)を探しにいくため、娘のレイチェル(ダコタ・ファニング)に留守番をするよういいつける……。
(レビュー)
映画館にて鑑賞。スピルバーグ監督がやらかしてしまった作品。とはいっても彼が自分の趣味のために作ったという意味で、と言うべきろうか。この作品の元ネタはH・G・ウェルズ原作の1953年製作の同名映画(もちろんオイラは見てない)である。それとラストは違うらしいが、今作品の内容を見る限り、現代の映画にしてはどこかストーリーやいろいろなデザイン・演出面で古臭さを感じる。この辺、スピルバーグという人間を考えた場合、明らかに確信犯でやったと考えるべきであろう。しかし、なぜ高名な彼がこんな演出にしてしまったかと考えた場合、ただ子供時代に自分の読んだ(もしくは見た)「宇宙戦争」を忠実に映像化したかっただけ、と考えればすべてのつじつまが合うのではないだろうか。しかしそれだけで終わるはずのないスピルバーグである。宇宙人がアメリカそのものを具現化したという風刺が入っていると考えれば、あのラストは納得である。つまりはこの映画はスピルバーグもしくは原作者H・G・ウェルズのアメリカその物への警告のための映画なのである。うっかり金のかかったB級だと捉えると、肝心のメッセージを見逃すことになるかもしれない。(2007年6月14日)
(嫁2行レビュー)
(; ̄ー ̄)...ン?ビミョウ・・・
こんなんでいいのか!?
(キーワード)宇宙人 破壊 自滅 家族愛(後味)オマージュ 主題は深い
(対象)25歳〜80歳 レトロファン向け アンチアメリカ
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★☆☆
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英語完全征服(2003年 韓国 113分)
67点 (嫁の評価78点)
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(あらすじ)
地方公務員のヨンジュ(イ・ナヨン)は、妄想と思い込みで生きている女の子。ある日仕事のために無理矢理、英会話学校へ通うことになるが、そこで出会ったお調子者のムンス(チャン・ヒョク)に一目惚れして……。
(レビュー)
さっきDVDにて鑑賞。序盤からヒロイン、ヨンジュ(イ・ナヨン)のはじけっぷりとこの作品のテンポはどこか「猟奇的な彼女」のような匂いを感じさせられる。そしてジワジワとラブストーリーに持っていくという点で、もう確信犯的にその2番煎じを狙ったことは間違いないだろう。それが悪いとは言わないが、ストーリーの根本となるムンス(チャン・ヒョク)に一目惚れするいきさつや、またその他の登場人物の心情の変化のきっかけなどが、多少強引に進められてしまっているため、この映画の底がどこか浅くなってしまっている。また後半から割りとテンポよく話が進み始めただけに、序盤のテンポの悪さが少し痛かったし、脇役にもう少しイイ俳優がいればもっと締まった作品に仕上がったのではないだろうか。また、途中英語か韓国語か分からない所が多数でてくるだけに、韓国語圏の人間以外には多少入りにくい作品かもしれない。でも韓国で大ヒットしたという所には納得。いろいろ気になる部分は多かったが、作品の世界感は悪くなかっただけにこの得点で。(2007年6月7日)
(嫁2行レビュー)
かわいいしおもしろいヽ(=´▽`=)ノ
もうちょっと無駄を省いてくれるとよかったのに
(キーワード)ラブコメディー 英語 コンプレックス(後味)ベタなラブコメディー おしい
(対象)25歳〜50歳 女性向き
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★★★★☆
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X-MEN:ファイナル ディシジョン (2006年 アメリカ 105分)
55点
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あれ?この映画、シリーズ最終作と言われながら明らかに終わってない。監督も代わったとはいえ、内容もなんか全2作とは明らかに毛色が違うしどうしちまったんだコレ。1と2ではウルヴァリアンの過去がテーマになってて、アメコミ物の割りにストーリーに深みがあったのにそれさえもドコかへ行っちゃてるし、人気のキャラクターもあっさりとポイッとやっちゃってる。この映画のシリーズのファンは、オイラも含めてもともとのドラマ性よりも、ミュータントのキャラクターやアクションの部分に期待していたので、コレはコレで最低限の仕事をしてるかもしれない。でも明らかに全体的なクォリティーの部分ではダウンしてる。ひねりもなーんも無い変化球なしの直球アメリカンムービーだけど、このシリーズを初めて見る人にはいいかもしれない。でも元々のファンは少々ガッカリ。(2007年5月17日)
(キーワード)ミュータント 戦い 決断
(後味)あっさりしたスッキリさ(薄味)
(対象)8歳〜30歳 若い人向け ファンタジー好き向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★☆☆☆☆
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es [エス]
(2001年 ドイツ 119分)
71点 (嫁の評価73点)
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(あらすじ)
大学心の理学部である実験をするため、被験者となってくれる男性を公募した。集まった20名ほどの被験者は無作為に「看守役」と「囚人役」に分けられ、学内に設けられた模擬刑務所に収容された。初めはそれぞれの役を演じるだけの簡単なアルバイトと誰もが考えていた。しかし、実験が進むうち、「看守役」の攻撃的な振る舞いはどんどんエスカレートしていく。それに対して、「囚人役」は卑屈に服従するのみで、まったく抗議できなくなっていく。いつしか、模擬刑務所内は単なる実験の枠組みを越えて、もはや誰にも制御不能の状態に陥っていく……。
(レビュー)
この作品は1971年のアメリカのスタンフォード大学で実際に行われ話題となった"スタンフォード監獄実験"をベースにして話が作られているが、結末などを含めて実はフィクションであり、置かれた状況によって人間の変わり行く心理を描いた、シチュエーションサイコムービーである。いきなりだがこの作品、
いいとこついてる雰囲気はあるのだが、いろんなところでなんだかおしいなと感じさせるところがたくさんある。まずタクシードライバーという主人公の設定そのものと、ある理由があってこの実験そのものに参加するのだが、そこにいたるまでの描写が少々弱く、説明不足なのだ。したがって、実験に参加するだけの理由と、監獄に入ってからの彼の行動が少々理解しにくい。お金のためかな?とぱっと見感じさせるのだが、住んでる所もなんだかおしゃれな雰囲気もあり、人の良さそうな顔だけではいきなり主人公に感情移入するのも難しい。次に恋人役が登場するのだが、彼女のポジションその物が極めて微妙で、出会い方そのものに必然性が全く感じられない。しかも終盤になって彼女がキーとなってくるために、返って彼女の行動が理解しにくい。誰が見ても"あんたらそこまでの仲だったっけ?"と感じることは間違いないだろう。彼女の登場によって殺伐になりそうな物語を叙情的にし、ストーリー的に二元性を作りテンポを持たせるという狙いは理解できのだが、キャラクターの設定作りという点でもうちょっとなんとかならなかっただろうか。しかしそういった多少の粗は目立つものの、中盤から終盤にかけては登場人物たちの変貌振りと狂いっぷりにグイグイと引き込まれていく。この辺はやはり、実話がベースとなっているというお墨付きがあるために、人間そこまで変わるか?という突っ込みを入れたくなりそうなところなのに妙な説得感を持たせてくれる。もちろん役者陣の好演もあるのだが、看守役の高圧的な態度もドイツ人の強く保守的なイメージもピッタリだったのと、主人公のどこかフランス人ちっくな顔がおちゃらけるのにピッタリだったというのも要因の一つだろう。とにかく実話ベースでありながら、これは実話ベースですよというテロップを流さずあえてフィクションにしたことによって、物語の落としどころがうまくいっている。ラストシーンには多少不満ながらも、同じ役者でスピルバーグ監督でリメイクしてほしい作品だ。佳作とは言えないものの良作。
(2007年8月13日)
(キーワード)監獄 心理学実験 実話ベースのフィクション(後味)素材のよさを生かせてない
(対象)22歳〜50歳 ヨーロッパの映画ファン向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★★☆
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オーシャン・オブ・ファイヤー(2004年 アメリカ 137分)
57点
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(あらすじ)
19世紀末、フランク(ヴィゴ・モーテンセン)と愛馬ヒダルゴはともに数々のクロスカントリー・レースを制した伝説のコンビ。が、いまは引退状態にあった。そんなとき、世界一過酷な3000マイルにも及ぶアラビア砂漠を横断する馬のレース“オーシャン・オブ・ファイアー”の挑戦状を受け、参加することになる。
(レビュー)
2年ほど前映画館にて鑑賞。当時「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズの影の主役アラゴルン役で、すでに一流俳優の仲間入りを果たしていたヴィゴ・モーテンセンの初主演作品だったが、この映画を見に行ったほとんどの人間が内容そのものよりも、彼が「ロード・オブ・ザ・リング」以外で一体どんな演技をするか期待して見に行ったはずだ。しかし始まるや否やあのアラゴルンの汚れっぷりと老けっぷり(あくまでアラゴルンのイメージから)にちょっと面食らったのは間違いないだろう。内容は、アクションありラブロマンスありの冒険活劇であるが、ストーリーそのものは愛馬ヒダルコとの友情物語が中心となっているため、どちらかというと男臭いイメージの残る作品である。しかしながら実話がベースとなっているためか、勧善懲悪(正義のヒーローが悪を倒す)でもなくレース後にスカッとする話でもないため、見終わった後にコレといった印象の残りにくく、人に説明しにくい作品である。ちなみにオイラは人にこの作品を紹介するのに「馬とアラゴルンがでてる!」。コレ以外言葉が見つからなかった。ロード・オブ・ザ・リングのファンは多分見ないほうがイイ・・・。
(2007年7月19日)
(キーワード) 砂漠 レース 友情
(後味)ある種特殊な友情アクション物語
(対象)18歳〜50歳 馬好き向き ロード・オブ・ザ・リングファンにはオススメしない
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★☆☆☆
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オーシャンズ11(2001年 アメリカ 116分)
70点 (嫁の評価70点)
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(あらすじ)
カリスマ窃盗犯ダニー・オーシャンは刑務所暮らしの4年間にとてつもない犯罪計画を練り上げていた。それは、ラスベガスの3大カジノの現金がすべて集まる巨大金庫から、セキュリティシステムを破って現金を盗み出すというもの。その額なんと1億6000万ドル! オーシャンは旧友のラスティに話を持ちかけ、この計画の遂行に不可欠な各分野のスペシャリストのスカウトを始める。やがて、11人の選りすぐりの犯罪ドリーム・チームが誕生した。こうして11人のプロによる、史上最大の強奪作戦が始まった……。
(レビュー)
ジョージ・クルーニー 、ブラッド・ピット 、ジュリア・ロバーツ 、マット・デイモン 、アンディ・ガルシアと、ぱっと並べただけでもぶったまげなキャスティングなのにドン・チードルやバーニー・マックなども出演しており、キャスティングだけですでにおなか一杯なキャスティングとなっており、映画ファンには眉唾物の作品となっている。豪華キャスト共演も、お互いの個性を殺すことなく、世間一般のイメージどおりの役柄のまま出演しているせいか、ヘンなひねりがない割にストーリとしてうまくまとまっている。ただ、いい作品に間違いは無いものの良くも悪くも無難に作りすぎたために、犯罪ドリームチームではなく俳優ドリームチームを楽しむ作品となっている。しかしながら、出演者それぞれの存在感は抜群で、なんの先入観の無いにわか映画ファンにも十分楽しめる内容だろう。(2007年6月8日)
(嫁2行レビュー)
ジョージ・クルーニーのおやじの魅力にやられた(*´ェ`*)ポッ
ブラピよりかっこいいじゃん
(キーワード)金庫破り オールスター
(後味)無難な映画
(対象)15歳〜50歳 ハリウッド大好き 王道好き向き
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★★★☆☆
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オーシャンズ12(2004年 アメリカ 125分)
90点
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(あらすじ)
3年前カジノから大金をまんまとせしめたオーシャンとその仲間たちだったが、金を奪われたベネディクト(アンディ・ガルシア)の怒りはおさまっていなかった。「1億6,000万ドルに利子をつけて返済しなければ命はない」と迫り、オーシャンたちは金を準備するためにヨーロッパへ飛ぶ・・・。
(レビュー)
1年ぐらい前にDVDで鑑賞。これはずばり劇場で見た派とDVDで見た派によって評価が真っ二つに分かれる映画だろう。前作は金庫破りというしっかりした話の筋があったせいか、話にもすんなり入りやすく人間像も把握しやすいかもしれない。そういう点で今作はどちらかというとエンターテイメント性という点では前作に劣るし、オールスターの面々は情けなさばかり目立ち、大活躍とはいかない。ドキドキ感は薄い。しかしオイラはこちらのほうがかなりお気に入りだ。随所に散りばめられた脚本の妙と後半に繰り出されるどんでん返し。こんなに唸らされ、巻戻しながら見たのは久しぶりだ。スタイリッシュでいてクール、ずばりDVDでこそ見るべき作品なのである。何回見ても新たな発見の連続の映画だろう。あっとおどろくスターも本人役で登場して笑わせてくれる。(2007年6月8日)
(キーワード)オールスター どんでん返し
(後味)スタイリッシュ&クール
(対象)25歳〜50歳 DVD鑑賞派向け
(ストーリー)★★★★☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★★★
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・
オペラ座の怪人
(2004年 アメリカ/イギリス 140分) 65点
・
オリバー・ツイスト
(2005年 イギリス/チェコ/フランス/イタリア 129分) 61点
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