・パーフェクト ワールド (1993年 アメリカ 138分)
85点
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち (2003年 アメリカ 143分)
55点 (嫁の評価50点)
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海賊物は当たらないという常識を覆したと言われる今作品。大ヒット作品なのでかなりの期待を持ってみたが、いかんせん子供向けな作品だということに中盤あたりから気がついた。ジョニーデップ演じる主役?ジャックスパロウ、こいつがいかんせん曲者。義理人情に溢れる海賊頭、伝説の海賊?そんな期待は大はずれ。正体不明なお茶目で自己中なラッキーマンのどこに感情移入しろというんだろうか。中盤からの海賊とのチャンバラシーンがまたグダグダ。とにかくジョニーデップ演じるジャックスパロウの魅力だけで乗り切るには、大人にとってとても長すぎた143分だった。やはりディズニーが絡んでるだけあって子供向け作品なんではないだろうか。
(嫁2行レビュー)
ジョニー・ディップは結構スキだけど・・退屈で一瞬寝ちゃった(。-ω-)zzz.
なんでそんなにヒットしてんだろ!?
(キーワード)海賊、ジョニーデップ、ディズニー(後味)具なし映画!
(対象)8歳〜22歳 とにかく楽しい映画を見たい人向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント度)★★★★★ (再見度)★★☆☆☆
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パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト (2006年 アメリカ 151分)
28点
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151分。前作より長くなってるものの、今回の見所も全くなし!てか全く同じノリで映画が完結してる(実は完結してないのだが・・・)ため、タチが悪いと感じるアンチパイレーツファンも多いことだろう。よくもまぁこのネタで2時間半も持たせたなと言うべきか、序盤はジャッキーチェン映画ばりのドタバタアクションと笑いでなんとか我慢して見られたが、途中からクラーケンとの格闘シーンはもう予想通りというべきかグダグダ感たっぷり。莫大な制作費がかかってるはずなのに、敵のザコ海賊たちのチープさと動きは一体どうしたものだろう。B級映画を越えてもうこの辺はトホホである。続編も付き合いで続きも見るのは間違いないが一体どこまで我慢が続くのだろうか不安である。見れば見るほど評価が下がるシリーズであることには間違いない。(2007年5月12日)
(キーワード)海賊、ジョニーデップ、ディズニー(後味)ドタバタファンタジックコメディー
(対象)8歳〜22歳 前作のファン向け
(ストーリー)★★☆☆☆ (エンターテイメント)★★★★★ (再見度)★☆☆☆☆
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バタフライ・エフェクト
(2003年 アメリカ)
92点
(嫁の評価96点)
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(あらすじ)
時々突然記憶が途切れ、自分でも説明できないような行動を起こしていた少年時代のエヴァン(アシュトン・カッチャー)は、幼馴染でもあるケイリー(エイミー・スマート)のもとを去るとき、、「君を迎えに来る」と約束した。だが時は流れ、ケイリーとエヴァンは全く別の道を歩んでいた。
(レビュー)
いやぁ面白かった。見終わった後で、ああこの映画の予告編見たなぁと気づきはしたが、見る前は何の予備知識ももたずに見たので、全くストーリー展開が読めなかったのがよかったのかもしれない。序盤のサイコぽい雰囲気から一転、まさかあんな展開で話が進んで行こうとはとは全く予想できなかった。内容を書いてしまうと、ネタばれしてつまらくなるので書かないが、パラッドックス恋愛サイコ作品と書いておこう。ただこういう映画嫌いだという方も一部いるかもしれないが、大人になればなるほど楽しめる作品と言えるだろう。演出に関しては平均的なももの脚本がピカイチ!二転三転しながら最後はホロリとさせてくれるはずだ。絶対にあらすじを知らないほうが、この作品は楽しめる。アシュトン・カッチャーの名を全世界に知らしめた作品。アゴは割れてるけど男前だよなぁ・・・。
(嫁2行レビュー)
お・も・し・ろーーーーい!O(≧▽≦)O
脚本がすばらしい!!!オススメです
(キーワード)不思議、幼馴染、初恋、IF、パラドックス(後味)スッキリ 切ない
(対象)22歳〜60歳 あの頃に帰りたい大人向け
(ストーリー)★★★★☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★★★★☆
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パッチ・アダムス
(1998年 アメリカ 116分)
82点
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(あらすじ)
自殺未遂の果て、自らの意志で精神科に入院したアダムス。彼はそこで目覚め、医学の道を志す。2年後、ヴァージニア大学の医学部に入学したアダムスは、規則に背いては患者をユーモアで楽しませていた。冷ややかな視線を向ける学部長や同僚を後目に、やがて彼は恋人カリンとともに、夢に見ていた無料治療院を開設するが・・・。
(レビュー)
これはもう8年前ぐらいに鑑賞した作品だが、子供からお年寄りまで楽しめる、実話がベースの素敵な心温まるストーリーだ。こういったノンフィクションが元ネタとなるストーリーは古今東西多数存在するものの、この作品に関しては予定調和なラストでありながら、極めて清々しい余韻を残しながら物語が成立している。いかにも泣かせますよというストーリーではあるものの、よほどのへそ曲がりでない限り素直に楽しめるだろう。実話ベースでありながら、おそらく所々挿入されたフィクションもあるものの、そこはロビン・ウィリアムス、彼にかかればすべてが実話に思えてくる。さらりとした顔をして笑いながらもその瞳の奥に悲しさを漂わせる表情を取らせたらこの人に叶う人はいない。笑いと悲しみが混在する難しい役を好演しており、その辺をうまく融合させることに成功している。彼が彼らしく出演している作品であり、大ハズシのない作品だろう。最後にあのお尻シーンはいいものの、あの蝶はちょっとやりすぎな気がしなくもない。
(2007年8月9日)
(キーワード)医療現場 ユーモア 実話(後味)さすがロビン・ウィリアムズ!
(対象)12歳〜80歳 ヒューマンドラマ好き向け
(ストーリー)★★★★☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★☆☆
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バッド・エデュケーション
(2004年)
61点
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(あらすじ)
(レビュー)
うーん。なんかやっぱりオイラには、男どおしが"くんずほぐれつ"て映画は受け付けませんわ。スペイン映画もやるなぁって脚本だったけど、やっぱりボーイズラブは到底理解できんす。こういう映画やっぱり女性向けなんだろうなぁ。いやぁ見る人が見たら面白い映画なんだけど、やっぱりなぁ・・・・。ちなみに主人公は「バベル」に出てた人みたい。(嫁に言われるまで気付かなんだ)
(キーワード) (後味)
(対象) 歳 向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★☆☆☆ (再見度)★★☆☆☆
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・パフューム ある人殺しの物語 (2006年 ドイツ/フランス/スペイン 147分)
38点
ファイナルデスティネーション
(2000年 アメリカ 97分)
52点 (嫁の評価70点)
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(あらすじ)
クラスメートや教師たちとフランスへの修学旅行に心ときめかせていたアレックス。そこは離陸寸前の飛行機の中。が、その瞬間、飛行機は大爆発。それは夢だったが、これから飛行機が実際に離陸する直前で、あまりの恐怖にアレックスは“この飛行機は爆発する!”と叫びパニックに。結局、アレックスとその混乱に巻き込まれた6人を残して離陸した飛行機は実際に爆発してしまう。運良く生き残った7人だったが……。
(レビュー)
DVDにて鑑賞。人気シリーズの1作目ということで期待して見たけど、期待が大きかっただけに、正直ガッカリしたというのが感想(決してダメダメ映画ってわけじゃないんだけどなぁ・・・)。序盤の飛行機での予知夢と爆発のシーン、友人が風呂場で意図的でいて偶発的に死んでしまうシーンなどは、先の読めない新しいタイプの映画だと感じけど、結局そこまで。終盤に進むにつれて、だんだんとサスペンス的な要素が薄まって、ホラー的な要素が強くなってしまい、ミステリアスなストーリーが一気に紐解けてしまった。死体置き場のおっさん(死神?)が何やら意味深なセリフを吐くところはまだよかったけど、予知夢も含めてそういうオカルト的な匂いを出すのなら、いっそのこと死ぬ運命は死神の仕業か具現化するなどしてストーリー的な解決がほしかった。物語の入り方は良かっただけに肝心の着地点で失敗したのが残念。続編を見るのは微妙な所というか、まぁ借りてきてまでは見ないかな。特別新しいタイプのホラー映画でこともないし、終わってみればB級な雰囲気たっぷりの映画だった。まぁ、暇な時に一人で見るにはいいんでないかな。(2007年6月30日掲載、2008年10月13日更新)
(嫁2行レビュー)
見てるときはハラハラ((((o゚▽゚)o))) ドキドキ
でも2作目以降は見ないかも〜
(キーワード)予知夢 運命 サスペンスホラー(後味)後半失速
(対象)15歳〜25歳 ホラー好き向き
(ストーリー)★★☆☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★☆☆☆☆
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(シリーズ作品) デッドコースター(2003年)、ファイナル・デッドコースター(2006年)
ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]
(2005年 アメリカ 106分)
18点
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(あらすじ)
天才科学者リード・リチャーズ(ヨアン・グリフィス)率いる4人のメンバーたちは、人類の進化に関わる実験のために宇宙へ飛び立った。しかしそこで計算外に速く到達した、宇宙嵐によるエネルギー光線を浴び意識を失う。目覚めるとそこは地球のベッドの上だったが、彼らの身には思いもよらない超能力が身についていた・・・。
(レビュー)
この作品の続編「ファンタスティック・フォー:銀河の危機」が全米で初登場で大ヒットし、日本でもまもなく公開ということで、予習の意味もこめて鑑賞したが、つ、つまらん・・・。というかこの程度でヒットしていいのかアメリカよ?オイラこれでも結構SF好きで、アメコミベースのご都合主義な話でも結構割り切って見ることできるのだが、これに関しては酷い。いや、酷いも通り越してコレをヒットさせてしまうアメリカがちょっと心配になってくる。(まぁ受けてる層はなんとなく想像できるのだが・・・)ご都合主義にも限度があるだろよ!て言いたくなる。宇宙線を浴びてDNAが変化して特殊能力をゲッツ、この辺りはスパイダーマンがその力を得る理由といいいかにもアメコミぽくって許せる。しかし宇宙嵐に遭遇して生きてるのはいいものの(すでに強引?)他に宇宙ステーションに人はおらんかったんかい?さっきまで地上にいた5人で運営できる実験施設でどういったところだ?まぁ、それもなんとか許そう。で、何で5人とも違う特殊能力が身についてついてるの?ゴム人間、岩人間、炎男、透明女に電気男。宇宙線の浴び方に違いがあるといってもそこはちょっと強引だったのではないのか。X−MENはまだ特殊変異とかそういう種族てことで説明はつくものの(説明つかない?(笑))、せめて浴びた人間の性格の違いとか、浴びた時に岩とかゴムをつかんでたって設定にしとけばよかったのに、彼ら科学者て設定なんだから何とでもこじつけられたろうに残念だ。SFファンのオイラには取ってつけたような理由でもいいからほしかった。しかし地球に帰ってからの展開もお笑いその物。スパイダーマンやX−MENのドラマ性を排除して高いエンターテイメント性を持たせたかったのは理解できるものの、ヒーローに仕立て上げられた彼ら、人助けしているのは序盤だけなんですが・・・。しかもそのきっかけも彼ら自身にあるし、彼らが、無理やり街中で戦って街をぶっ壊していく迷惑なヒーローウルトラマンとタブって見えるのはオイラだけだろうか。道路や橋をぶっ壊しまくって、ニューヨーク(かな?)の財政状況が心配だ。無理やりな悪役の登場のさせ方など、見てる人間の想像通りに話は進んでいくにしても、登場人物たちの頭は悪すぎる。彼ら科学者だったという設定はどこいったんだ?勉強できても頭が悪すぎるのは少々見てて痛々しい。序盤であんだけ芯の強そうだった岩男の設定もどっかいっちゃうし、日本の戦隊物や仮面ライダーの主人公でももうちょっと頭が働くぞ!と言いたい。とにかくこの映画、頭を真っ白にしてポテチかじりながら見よう。色々考えながら見てもしょうがないけど、こんなB級映画もなかなかない。真面目なSFコメディーだと考えればなんとかお金払っても許せるんじゃないだろうか。続編にお金払ってみるまでの価値を感じないが、オイラはテレビでやるまで間違いないく見ないだろう。ま、アメリカでも子供向け世代が見る映画なんだろうし、アメリカのワンピースだと思って許そう。ただ近年稀に見る駄作ヒット作品の一つ。
(2007年8月21日)
(キーワード)SF 特殊能力 アメコミ(後味)スーバーB級SF
(対象)6歳〜15歳 SF好き B級映画好き 分かりやすい映画の好きな人向け
(ストーリー)★☆☆☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★☆☆☆☆
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フォーン・ブース
(2002年 アメリカ 81分)
92点 (嫁の評価75点)
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(あらすじ)
自称一流の宣伝マン、スチュ(コリン・ファレル)は、今日もアシスタントを従え、携帯電話からクライアントや業界に口八丁でビジネスをまとめ上げている。そんな彼が1台の電話ボックスに立ち寄り、結婚指輪を外してクライアントの新進女優パメラに電話を掛けた。スチュは彼女をモノにしようとしていたが、上手くいかずに受話器を置く。その刹那、今使っていた公衆電話のベルが鳴り、思わず受話器を取ってしまうスチュ。すると電話の主は、“電話を切ったら殺す”と脅迫してきた…。
(レビュー)
DVDにて鑑賞。ストーリの大半がファーンブース(公衆電話)とその周辺だけで進むいわゆるソリッドシチュエーションムービー。
81分と短いので、最初は同じ電話つながりの「セルラー」のようなジェットコースター型ご都合主義の映画なんじゃないかと想像したが、
これが思いの他サスペンス色が強く、常に緊張感をもたされる演出と展開が相まってあっという間の1時間半にだった。短い上映時間ながら脚本と演出が絶妙で、強引でご都合主義な展開や、ノリで最後まで行ってしまう作品でもなく、この映画はいかに観客を1台の公衆電話に引き付けるかを完璧に計算しつくして作られている。コレを見てしまうと、いやはや映画も長けりゃイイってもんじゃないなと感じさせられた。あとこの作品を語る上で欠かせないのは、やはり眉毛俳優コリン・ファレルの好演。彼の演技力なくして、ほとんど電話ボックスだけの絵ヅラで90分間持たせることは不可能だっただろう。(オイラの中で眉毛俳優から演技派眉毛男優にこの度昇格!)2006年に『ラストキング・オブ・スコットランド』で主演男優賞を受賞したフォレスト・ウィテカーやドラマ『24』のキーファー・サザーランドや、ケイティ・ホームズなど日本でおなじみの実力派役者も脇を固めており、絶妙なキャスティングとなっている。特典映像を見ると分かるが、この映画なんと10日で撮ったらしい。常識から行くと型破りではあるが、やっぱり面白いものを作るのはお金と時間をかけりゃいいって物でもないデスナ。オイラはコレを見てこの監督の他の作品もチェックしたくなった。重厚な作品ではないけれど、決して軽くもない作品。監督・役者・脚本・カメラワークすべてが完璧。あらゆる映画のヒントがここに隠れているような気がする。面白いというより、とにかくお見事!
(嫁2行レビュー)
キャストが意外と豪華でコリン・ファレルも見直しました
セルラーと同じで退屈せずに気楽〜に楽しめます(゚∇^d) グッ!!
(キーワード)電話ボックス サスペンス(後味)お見事!
(対象)15歳〜60歳 万人向け サスペンス好き向き
(ストーリー)★★★★☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★★★★☆
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・ブラッド・ダイヤモンド (2006年 アメリカ 143分)
61点(嫁の評価85点)
ブラックブック
(2006年 オランダ/ドイツ/イギリス/ベルギー 144分)
63点
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(あらすじ)
1944年、ナチス・ドイツ占領下のオランダ。若く美しいユダヤ人歌手ラヘル(カリス・ファン・ハウテン)は、オランダへ逃げようとするが、何者かの裏切りによって両親や弟をナチスに殺されてしまう。復しゅうのために名前をエリスと変えた彼女は、レジスタンスのスパイとしてドイツ将校ムンツェに美ぼうと美声を武器に近づくが……。
(レビュー)
この作品はオランダで史上空前もの25億円の制作費をかけて製作されてた、第2次世界大戦中のあるエピソードをモチーフに製作された作品である。監督はあのオランダ人監督ポール・ヴァーホーヴェン。インビジブル(2000年)、スターシップ・トゥルーパーズ(1997年)、ショーガール(1995年)、氷の微笑(1992年)、トータル・リコール(1990年)、ロボコップ(1987年) 。監督した作品を並べただけでもそうそうたるラインナップである。しかしながら現在はハリウッドを離れ、オランダを中心にして活動しているらしく、上に並べたような作品群とはちょっと違った雰囲気の仕上がりとなっている。さて内容であるが、あらすじを読むと、どうもナチスに恨みをいだくユダヤ人女性の復讐劇とその人生を描いた作品のように感じるが、 実はストーリーが進むにつれて、どうも話は愛憎劇からいつのまにか、裏切り者を捜すサスペンスに物語はシフトしてしまっている。この切り替わりがどうもスムーズではなく、下手をすると中途半端な印象をうける。序盤、主人公ラヘルの協力者達がいろいろ登場するわけであるが、果たしてあのあたりのシーンはもうちょっと簡単に行ってもよかったのではないだろうか。とにかく、時間を割いた割には後半のストーリーに対する影響は薄いように感じる。いきなり家族でボートで逃げるシーンからでよかった。そして次に、登場人物とその組織の背後関係がどうも分かりにくい。オイラは何の先入観もあらすじも知らずに見た口ではあるのだが、終盤になって初めて舞台がオランダと分かったくらいだ。このあたり我々日本人が見るには予習が必要な類の映画かもしれない。ちょっと歴史に詳しい人が見ても状況把握は簡単ではないだろう。最後に肝心なサスペンス部分が終盤に登場するのであるが、どうもこの部分が弱く余計なのである。サスペンス部分があって初めてこのタイトルの意味が明らかになってくるのであるが、最後の裏切り者探し、はっきり言って映画ファンならだれでも予想つくようなレベルであり、白けさせられる。したがって、ドイツ人大尉ムンツェとレジスタンスの間でゆれる主人公ラヘルのせっかくの物語が、最後にどっかに行ってしまった様で残念だった。ナチスをからめて140分の尺で色々詰め込むことは悪くないものの、正直もうちょっとサスペンスやエピソードのバランスはなんとかならなかっただろうか。この作品は、歴史、恋愛、サスペンス、銃撃戦、ユダヤなどいろんな具が詰め込まれた鍋みたいなんだけど、結局覚えているのは主人公カリス・ファン・ハウテンの乳だけだったというのはオイラだけではないはずだ。いろいろ入れればいいってもんじゃない。終盤20分がなければ良作なのに、最後で一気に評価が落ちてしまった。アレンジすればもっといい作品なのに残念だった。
(2007年9月6日)
(キーワード)ナチス レジスタンス スパイ 恋愛
(後味)ジェットコースターサスペンス
(対象)22歳〜50歳 歴史好き 恋愛・サスペンス好き向き
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★☆☆☆
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ブラザーズ・グリム
(2005年 アメリカ/チェコ 117分)
55点
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(あらすじ)
18世紀末、ウィルの弟ジェイクは、死にかけている妹を医者に診せるために牛を売って金を作ろうとするが、騙されて「魔法の豆」と牛を交換してしまい、妹は命を落としてしまう。15年後、悪霊退治で有名になったグリム兄弟はフランス占領下ドイツのとある村で、水車小屋に住み着く魔女の退治を依頼される・・・。
(レビュー)
見る前のオイラの勝手なイメージとして、マット・デイモン 、ヒース・レジャー 、モニカ・ベルッチ 、この豪華キャスティングにグリム童話の登場人物がどう絡んでくるか、SFやファンタジー大好きのオイラはちょっと期待して見たが、まずマット・デイモンを見つけるのに30分ぐらいかかってしまった。彼にしては珍しい役だったのか、ロン毛だから気付かなかったのか、下手するとエンドロールが流れるまで気付かない人もいるかもしれない。そしてストーリーについてであるが、ちっともグリム童話を絡める必要性が見当たらない。赤頭巾ちゃんはおばあさんの所に行かないし、ヘンデルとグレーテルもお菓子の家にはたどり着かない。つまり各キャラクターの格好と名前以外、この作品のストーリーにはほとんどリンクしてこない。顔見世程度に登場するグリム童話のキャラクター達、お目当てのアーティストが参加するオムニバスCDを買ったら、ジャケットやクレジットの隅に小さく名前が載っていただけだったという情況だろうか、下手をすると同姓同名の人だったというオチにだまされたと感じた人も少なくないだろう。そして致命的な問題として、この作品の主人公であるグリム兄弟、劇中でも結構有名人な設定なのだが、「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック・スパロウ同様、全く感情移入が出来る要素が見当たらないのである。序盤の30分やグリム兄弟の設定そのものには、おもしろさやオリジナリティーが十分感じられるものの、残念ながら多少笑いに走ったのがこの作品のキャラクター達を魅力的なキャラクターにするのに失敗している。どうせなら3部作ぐらいでゆっくりとグリム童話のキャラクターを登場させれば「リーグ・オブ・レジェンド」ぐらいの面白さにはもってこれたのではないだろうか。トホホまでとは行かないもののなんか不完全燃焼な後味だ。
(キーワード)グリム童話 ファンタジー アクション
(後味)グリム童話・・・?
(対象)15歳〜45歳 ファンタジー好き向き コメディー好き向き
(ストーリー)★★☆☆☆
(エンターテイメント)★★★★☆
(再見度)★★☆☆☆
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ブレイド(1998年 アメリカ 121分)
61点 (嫁の評価40点)
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7年ぐらい前にビデオで鑑賞も、今回3を見るに当たってDVDにて久しぶりに鑑賞。しかし、こんなにB級臭かったかなこの映画?序盤のクラブでバッタバッタとやっつけるシーンは、重厚なロックミュージックとあいまってアクションムービー好きのツボにはまる所なんだけど、それも終盤に進むにつれてガス欠気味になってきて、最後にはやりたい放題のドラバタチャンバラムービーと化している。ラストのほうの地上に上がってくるシーンは、作ってるほうは真剣なんだろうが完全にB級映画その物。前見たときはもっと面白い印象だったんだけどオイラも年とったのかなぁ。まぁアメコミムービーなんで、深く考えなくて済むのがこの映画の魅力かな。(2007年5月15日)
(嫁2行レビュー)
ねむーい(。-ω-)zzz. こういうのスキじゃない
超B級
(キーワード)ヴァンパイア、チャンバラ(後味)スカスカ
(対象)15歳〜25歳
(ストーリー)★★☆☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★☆☆☆
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ブレイド2(2002年 アメリカ 118分)
25点
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DVDにて鑑賞。シリーズ第2作。ヴァンパイア物からついにスピンオフ作品登場?(笑)今度はアンデット降臨で、肝心のヴァンパイア達の崇高さと不気味さはどこかへ行ってしまい、ゾンビ映画の誕生。今回もバッタバッタとやってくれてるけど、ストーリ展開の薄っぺらさは相変わらずで前作後半のブレーキ振りを継承。とてもじゃないが、前作を見てない人には楽しめる作品とは思えない。あくまでシリーズを楽しむ上でのつなぎに見る作品かな。とにかく長かった。(2007年5月17日)
(キーワード)ヴァンパイア、アンデッド、チャンバラ(後味)スカスカMAX
(対象)12歳〜20歳
(ストーリー)★★☆☆☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★☆☆☆
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ブレイド3(2004年 アメリカ 114分)
68点
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やっとこさDVDにて鑑賞。ストーリーのご都合ぶりは相変わらず(まぁこういう映画はそういうの言いっこなし)だが今作は、この映画シリーズのファンが求めるノリと爽快感をよく理解した上で作ったようで、途中緊張感のある場面は多少あるものの、いいタイミングで音楽と(ヴァンパイアをバッタバッタと燃やしていく)アクションが繰り返されていき、意外と飽きがこない作りとなっている。ただ、この繰り返しどこかで見たなと感じたが、そう!アクションゲームその物なのである。シリーズ3作の中では一番気軽に楽しめる映画だろう。ま、大人向けではないけど、インドアな方には楽しめるはず。シリーズ最高傑作!よって68点!嫁はクソ映画て言うだろうなぁ・・・。しばらくしてから気付いたけど、このシリーズ、ジャンル的にSFアクションからいつのまにか、ホラーに近くなってるような気がするのはオイラだけ?(2007年5月17日)
(キーワード)ヴァンパイア、チャンバラ(後味)ゲーム感覚アクションムービー
(対象)12歳〜20歳 ヘビーゲーマー向け アクション好き向け
(ストーリー)★★☆☆☆ (エンターテイメント)★★★★★ (再見度)★☆☆☆☆
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ボウリング・フォー・コロンバイン
(2002年 アメリカ/カナダ 120分)
65点
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(あらすじ)
1999年4月20日、アメリカ・コロラド州の小さな町リトルトンで起きたアメリカ全土に衝撃を走らせた事件。それは、2人の少年が朝からボウリングに興じていた。そのいつもと変わらぬ1日の始まりのはずが、この後2人の少年は銃を手に彼らの通うコロンバイン高校へと向い、そして銃を乱射。12人の生徒と1人の教師を射殺し23人を負傷させた後、彼らは自殺してしまう。マイケル・ムーアは問う、“なぜアメリカはこんなにも銃犯罪が多いのか”と。その疑問を解消するため、マイケル・ムーアはカメラとマイクを手に様々なところへアポなし突撃取材を始めるのだ。
(レビュー)
この作品は、2004年に「華氏911」で見事カンヌ映画祭で最高賞のパルムドールを受賞したマイケルムーアが、アメリカの銃社会とその歴史について、コロンバイン事件を発端にしながらいろいろな所にアポなしで突撃取材などを敢行してその実態と現実を暴く、ユーモアを交えたドキュメンタリー映画だ。まずアポなし取材と聞いて思い浮かぶのがやはりあの日本の理不尽人気番組「電波少年」だが、実はこの作品でやってることは全くコレと一緒である。と言っても裸になったりヒッチハイクしたりするわけではないが、大物だろうがズケズケ立ち向かい直球で意地悪なインタビューが行われるところは本家も真っ青だ。彼にかかればイラクだろうが、アフガニスタンだろうが突撃しそうで面白い。こういった突撃取材系の良いところは、やっぱりインタビューされる側の素の顔が見えやすいところだろう。痛いところを突かれて顔が引きつる所などなかなか面白い。銃社会やアメリカの経済構造まで描かれるので、テーマ自体は重いものの、マイケル・ムーアの笑いとユーモアのセンスが抜群で、挑発的な内容も手伝ってなかなか120分間飽きずに見ることが出来る作品だ。しかし残念なのはこの作品が、冒頭から銃社会はダメという一方的な視点から描かれており、インタビューや対岸の隣国カナダの銃による被害者のデータなど、銃社会反対派にとっては都合の良いデータしか取り上げられておらず、自衛隊問題を語るときと同様そのメリットとデメリットが存在するはずで、フェアな描き方ではなく悪く言えばちょっと押し付けがましくも感じる。まぁこの辺マイケル・ムーアもおそらく確信犯でやっており、理詰めで語るつもりなんか毛頭無いかもしれない。銃社会に反対させるためのメディアコントロールと、強烈な自己主張こそがこの作品の狙いであり特徴だろう。日本人はどうしてもメディアにコントロールされやすい人種なので、我々にはちょっと危ない香りのする作品だと思う。アメリカを知るにはいい教材であるものの、コレを見ただけで銃をなくせと感じるようではいささか短絡的だろう。
(2007年8月16日)
(キーワード)ドキュメンタリー インタビュー 銃
(後味)アメリカを知る参考書にはいい
(対象)15歳〜60歳 感化され易い人はオススメしない
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★☆☆ (再見度)★★★☆☆
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ホテル・ルワンダ
(2004年 イギリス/イタリア/南アフリカ 122分)
65点 (嫁の評価80点)
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(あらすじ)
アフリカのルワンダで内紛による大量虐殺の危機から人々を救った、実在のホテルマンの勇気と良心を描いた感動ドラマ。1994年、ルワンダの首都キガリの高級ホテル「ミル・コリン・ホテル」で働く支配人のポール(ドン・チードル)は毎日順調に仕事をこなしていたが、ある晩、ホテルからの帰宅途中に街で火の手が上がっているのを発見する。
(レビュー)
DVDにて鑑賞。まずこの作品の中で行った出来事は、国際社会に多少でも興味ある方なら誰もが知っている事実であり、世界中特にヨーロッパやアフリカでは大きな話題となったであろう。しかしながら国際社会、特にアフリカ方面の話題には滅法興味の薄いわれら日本人にとっては、この原爆と並ぶほどの世界規模の歴史的事実を勉強する上では格好の教材であり、こういった悲劇を忘れず伝えていくために是非とも見逃してはいけない作品だと思う。しかし肝心の内容についてだけど、イイ作品ではあると思うけど映画を娯楽として考えなくても、オイラ的には「シンドラーのリスト」のほうが断然上だと思う。何と言っても肝心の大量虐殺に肝心の血生臭さがない。というか薄味で、残虐性があまり感じられない。もちろんコレは世界中の老若男女に分かりやすく伝えるために作り手が意図的にそうもっていったようにも感じるが、現実はもっと狂気と悲鳴の地獄絵図だったはずである。このノンフィクションの事実を10代の若者に分かりやすく説明するならこれで正解だと思う。ただし世界中には今も昔もどこかで理不尽な悲劇が起こっていることを伝えるためには、完全なフィクション(悲劇的な終わり方)とした方が彼らルワンダの人々の痛みをより身近に感じるためには良かったのではないだろうか。ラストの終わり方で、まるでルワンダひいてはアフリカに恒久の平和が訪れたような錯覚を抱かせる内容になっていたのと、この内戦で100万人近く近くの方々が亡くなった事実が最後のシーンでどっか行ってしまったのが大いに残念だった。ホームドラマとしては満点だけど、映画としては平凡。
(2007年7月9日)
(キーワード)内戦 虐殺 家族 ホテル(後味)ノンフィクションにしては不満
(対象)12歳〜40歳 国際社会に疎い人 ノンフィクション好き向け 学習向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★☆☆☆ (再見度)★★☆☆☆
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ボーン・アイデンティティー
(2002年 アメリカ 119分)
73点 (嫁の評価74点)
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(あらすじ)
ある嵐の夜、イタリアの漁船が洋上に漂う意識不明の若い男を発見する。引き上げられたその男の背中には弾痕があり、皮下にはマイクロカプセルが埋め込まれており、それにはスイスの銀行の口座番号が印されていた。しかし男は記憶を失っており、自分の名前も分からない状態だった。数週間後、彼は身元の唯一の手掛かりであるスイスの銀行に向かう。その貸金庫にはジェイソン・ボーン名義を含め6ヵ国のパスポートや大金、そして拳銃が入っていた。やがて暗殺者たちに狙われ始めた彼は、偶然出会ったマリーの協力を得てパリへと向かう…。
(レビュー)
嫁にお付き合いで久しぶりにこの作品を見たが、見るたびに何か物足りないんだよなぁと感じてしまう。カメラワークも音楽もなかなか計算されており、臨場感と緊迫感を演出するのに一役買っているが、いかんせん「007」シリーズや「M.I」シリーズに比べると
アクションやスケール感では見劣りしてしまう。(カーアクションシーンは悪くないのだが、なるべく車壊さないよう撮ってるのが見え見えで、なかなか微笑ましい)この辺は予算などを考えると仕方のないところだろうか。近々シリーズ第3弾(ボーン・アルティメイタム)も公開されるようなので、この辺は今後に期待しよう。本格的なアクション作品ヘのデビューとなった主役のマット・デイモンだが、肉体はしっかりつくられており(肩の筋肉なんかモリモリ)知性派というイメージもどっか行ってしまう位役にはまっている。また目の奥に潜む知性もやはりこの役にピッタリなんだろう、この役をトムクルーズやブラッド・ピッドなんかがやれば6台の車のナンバーを覚えるシーンなど、極めて嘘臭く感じてしまう。そういう点で智勇兼備なマット・デイモンありきの脚本といえるかもしれない。ただこの作品の楽しむべきポイントは、一見優(やさ)男に見える主役マット・デイモンの頭と体を使ったスーパーマン振りと人間味にあるわけで、物語のキーとなる"トレッド・ストーン作戦"についてのエピソードや解決があればもうちょっと深みのある作品に仕上がったことは間違いないだろう。まぁこの辺は次作で徐々に明らかになってくるのだが、まだ見てない方は「ボーン・スプレマシー」とセットで見ることをオススメする。大げさなアクションシーンがちょっと食傷気味なアクション映画ファンには小気味のよさがピッタリな作品だ。(2007年8月8日)
(嫁2行レビュー)
惜しい!おもしろいんだけど、なんか物足りないような・・・
マット・デイモンははまり役でよかったです(゚∇^d) グッ!!
(キーワード)記憶喪失 CIA トレッドストーン作戦
(後味)控えめアクションムービー
(対象)15歳〜50歳 アクション サスペンス好き向き
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★★☆ (再見度)★★★★☆
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