勝手気ままに映画レビューのタイトル

「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」

(2006年 日本 116分)
バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
78点
(原 題)「バブルへGO!! タイムマシンはドラム式」
(監 督)馬場康夫
(出 演) 阿部寛 、広末涼子 、吹石一恵 、伊藤裕子 、劇団ひとり 、小木茂光 、森口博子 他
(制作費)
(興行収入)8億円
(キーワード)バブル タイムトラベル 洗濯機
(後 味)悪ノリ感が逆にイイ
(対 象)30歳〜45歳 バブル前後世代限定 コメディ好き向け
(ストーリー)★★★☆☆ (エンターテイメント)★★★★★ (再見度)★★★☆☆

(あらすじ)

2007年。着実に回復していると思われた日本の景気だが、その実態はさらに深刻な危機にさらされていた。バブル崩壊後の景気対策のために増えた国債は800兆円にのぼり、国家崩壊は時間の問題だった。この最悪のシナリオに終止符を打つため財務省特別緊急対策室の下川路功(阿部寛)は、ある計画を極秘に進めるが……。

(レビュー)

この作品はまさしくバブル期に「私をスキーに連れてって」(1987年)「彼女が水着にきがえたら」(1989年)「波の数だけ抱きしめて」(1991年)など、当時ヒット作を連発させたクリエーター集団"ホイチョイ・プロダクション"によって製作された作品である。さすがバブルを満喫し、流行と文化のど真ん中にいた人達が作った作品でだけあって、万札振ってタクシー止めたり、船上パーティーのエピソードなど噂話でしか聞いたことないようなエピソードも、やっぱり現実だったんだなぁと妙な関心を持って見てしまった。(そういう甘い蜜を吸ったのはごく一部の人間だったのは間違いないが・・・)しっかし、さすがホイチョイ・プロダクション、バブルに対する自虐的なネタが多数あるものの、反省や回顧なんてこの物語からは全く感じられない。あくまで終始バブルさいこ〜てスタンスが、もうあきれ果てたというか潔くて、見ててもう好きにやってくれという雰囲気にさせられる。そこへ持ってきてタイムマシーンはドラム式の洗濯機である。登場人物も、もうぶっ飛びまくりのやりたいほうだい、広末もかんざし持って大立ち回り。そこへ持ってきてバブル期の権化ともいうべき阿部寛の登用、ここまで悪びれずに最後までやられると、もう参りましたという言葉しか見当たらない。ストーリーや演出もどっかで見たシーンばかりであるが、この辺は当時流行った映画やドラマのパロディで確信犯だろう。ありえない話をありえないぐらいB級映画のノリに徹することによって、最後まで突っ走ってくれたのが逆に気持ちよかった。ドカーンといった笑いはないものの、ありえねぇ〜!て感じたらもうこの作品の思う壺である。でも薬師丸ひろ子のバブル期の若返りにはさすがにちょっと無理があったんではないだろうか。劇団ひとりもちょっと現代では老け過ぎだろう。なんで17年で大学生がああなるの?でも、そういう細かいところに全くこだわってない(というか笑いにしている)ところが、この作品のいい所なのだが・・・。みなさんくれぐれも洗濯機の中には絶対に入らないでください。危険です。 (2007年9月5日)
私をスキーに連れてって 彼女が水着にきがえたら メッセンジャー